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年末調整の書き方【2026年・令和8年分】

2026年12月の年末調整から、令和8年度の税制改正が反映されます。会社から書類を渡されたときに確認したいことをまとめました。

最終更新:2026/10/25 執筆:目安帳編集部

年末調整とは

会社は毎月の給与から所得税を差し引いていますが(源泉徴収)、この額は1年の正しい税額とは少し違います。年末調整は、12月の最後の給与のときに、1年間の正しい所得税を計算して差額を精算する手続きです。払いすぎていれば戻り、足りなければ追加で差し引かれます。

対象は、会社に「扶養控除等(異動)申告書」を出している人です。1年の給与が2,000万円を超える人などは対象外で、確定申告をします。

2026年(令和8年分)の主な変更点

令和8年度の税制改正で、次の3つが2026年12月1日に施行され、2026年分の所得税から適用されます。11月までの毎月の源泉徴収は変わらず、12月の年末調整でまとめて精算します。

  • 基礎控除の引き上げ:合計所得金額489万円以下は104万円、489万円超655万円以下は67万円、655万円超2,350万円以下は62万円です(2,350万円を超えると従来どおり段階的に減ります)。
  • 給与所得控除の最低保障額の引き上げ:65万円から74万円に。
  • 扶養親族などの所得要件の見直し:扶養控除や配偶者控除の対象になる所得の上限が58万円から62万円に。給与だけなら年収136万円以下です。

毎月の源泉徴収税額表が新しくなるのは、2027年1月1日以後に支払う給与からです。

改正で新しく扶養に入れられる家族がいるとき:たとえば家族の2026年の年収が123万円を超え136万円以下なら、新しく扶養控除などの対象になることがあります。扶養控除等申告書の「異動月日及び事由」の欄に「令和8年12月1日 改正」などと書いて出し直します。

提出する書類と書き方の注意

1. 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

年の初め(または入社時)に出した令和8年分の申告書を見直し、家族の状況や所得に変わりがないかを確認します。書く項目は変わりませんが、上の改正で新しく対象になる家族がいれば書き加えます。多くの会社では、このときに翌年(令和9年分)の申告書もあわせて提出します。

2. 基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書

4つの申告書が1枚の様式になっています。どれも「2026年の合計所得金額の見積額」を書くのがポイントです。

  • 基礎控除:自分の合計所得金額の見積額を書き、改正後の基礎控除額を記入します。給与だけなら、合計所得金額は「年収 − 給与所得控除」です。
  • 配偶者控除・配偶者特別控除:配偶者の合計所得金額を、最低保障額74万円の改正後の給与所得控除で計算して書きます。
  • 特定親族特別控除:19歳以上23歳未満の子どもなどで、所得が62万円を超え123万円以下の人がいるときに書きます。所得が62万円以下になる場合は、扶養控除(特定扶養親族)の対象です。
  • 所得金額調整控除:年収850万円を超え、23歳未満の扶養親族や特別障害者の家族がいる人などが書きます。

3. 給与所得者の保険料控除申告書

その年に払った保険料を書きます。保険会社などから届く控除証明書を添付します(電子データで出せる会社もあります)。

  • 生命保険料:一般・介護医療・個人年金の区分と、新制度・旧制度の区分に分けて書きます。
  • 地震保険料
  • 社会保険料:給与から引かれている分以外に、自分で払った国民年金・国民健康保険料など(家族の分を払った場合も含みます)。
  • 小規模企業共済等掛金:iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金を自分の口座から払っている場合など。

4. 住宅借入金等特別控除申告書(住宅ローン控除の2年目以降)

住宅ローン控除は、1年目は確定申告が必要で、2年目以降は年末調整で受けられます。税務署から届く申告書と、金融機関の年末残高証明書を出します。

いつまでに出す?

書類は、その年の最後の給与を受け取る日の前日までに会社に出します。実際の締切は会社が決めるので、案内に従ってください。改正の施行は12月1日ですが、改正後の内容の書類を12月1日より前に出してもよいとされています。

年末調整ではできないこと

次の控除は年末調整では受けられず、確定申告が必要です。

  • 医療費控除(セルフメディケーション税制を含む)
  • 寄附金控除(ふるさと納税):ワンストップ特例を使わない場合や、寄附先が6自治体以上の場合。ワンストップ特例と確定申告の違いを参考にしてください。
  • 住宅ローン控除の1年目
  • 雑損控除(災害や盗難の損害)

また、2か所以上から給与を受け取っている人や、給与以外の所得が20万円を超える人などは、確定申告が必要になることがあります。

年末調整が終わったら

年末調整の結果は、12月か1月の給与明細と、会社から受け取る源泉徴収票で確認できます。ふるさと納税の上限額を正確に計算したいときは、源泉徴収票の「支払金額」「給与所得控除後の金額」「所得控除の額の合計額」を使います。

この記事は一般的な内容です。勤め先の様式や締切、個別の判断は、会社の担当者や税務署に確認してください。

参考にした公式資料

制度や料率は変わることがあります。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。