ワンストップ特例は、原則として口座への還付がありません。寄附した翌年6月以降の住民税が減ります。
確定申告は、その年の所得税の精算と、翌年度の住民税の控除に分かれます。所得税を納め過ぎていれば還付され、納付が必要な人は納付額が減る形になります。
2026年に寄附した場合のお金の流れ
以下は期限内に必要な手続きを済ませ、通常の課税日程に反映される場合です。まず2026年中に寄附額の全額を支払い、あとから税金が軽減されます。
ワンストップ特例
- 2026年中|寄附・申請
寄附先へ支払い、ワンストップ特例の条件と翌年1月の申請期限を確認します。
- 2027年5〜6月ごろ|通知書を確認
住民税の税額決定・納税通知書で、寄附金税額控除の反映を確認します。
- 2027年6月以降|住民税の支払いが減る
給与天引きなら通常2027年6月〜2028年5月分に反映。自分で納める人は2027年度の納付額に反映され、納期は自治体によります。
確定申告
- 2027年|2026年分を申告
寄附を含めて1年間の所得税を精算します。還付申告だけなら、原則2027年1月から提出できます。
- 申告処理後|所得税を精算
納め過ぎがあれば指定口座等で受け取ります。給与天引きの所得税が寄附の翌月から自動で減る仕組みではありません。
- 2027年6月以降|住民税も減る
所得税で軽減された分とは別に、住民税の控除が反映されます。控除対象額の全額が所得税として振り込まれるわけではありません。
根拠:広島市:ワンストップ特例申請後の注意点 / 国税庁:還付申告 / 仙台市:ふるさと納税の控除・還付状況の確認
確定申告後の振込は、何週間くらい?
国税庁の令和7年分(2025年分)の案内では、自宅等からのe-Taxは3週間程度、書面提出は1か月〜1か月半程度が目安です。2026年分を申告するときは、その年分の最新案内も確認してください。書類の不足や内容確認などで延びることがあり、寄附日から数える期間でも、入金日の約束でもありません。
e-Taxの還付金処理状況は、電子申告からおおむね2週間、書面申告からおおむね1か月で確認できるようになります。これは状況を見られる時期で、振込完了の時期とは別です。
根拠:国税庁札幌国税局:令和7年分の確定申告・e-Taxの案内(PDF) / e-Tax:還付金処理状況確認
5万円を寄附しても、4万8,000円が一括で戻るとは限らない
説明用の概算例:2026年の寄附合計50,000円が控除上限内、必要な申請済み、寄附金控除の全額に所得税率10%が適用され、住宅ローン控除などとの競合がない場合。復興特別所得税は含めて計算し、実際の端数処理は省略します。
ワンストップ特例を利用
- 口座に振り込まれる還付金
- 原則 0円
- 翌年度の住民税から控除
- 合計 48,000円
50,000 − 2,000 = 48,000円。給与天引き12か月に単純平均すると月4,000円相当ですが、実際の月割額は通知書で確認します。
確定申告を利用
- 所得税・復興特別所得税の軽減
- 約4,900円
- 翌年度の住民税の軽減
- 約43,100円
所得税側は48,000 × 10% × 1.021 = 4,900.8円。住民税側は残りの約43,100円です。所得税側の軽減額と、申告全体の実際の振込額は一致するとは限りません。
自己負担2,000円は、この条件での年間の寄附合計に対する額です。寄附先ごとに2,000円ではありません。上限を超えた分や控除を受けられない分があれば、自己負担は増えます。
「入金」と「住民税の通知書」を別々に確認する
- 確定申告をした人:申告書の還付額、e-Taxの処理状況、口座の入金を照合します。医療費控除や、年末調整を受けていない分の源泉徴収税の精算なども含まれるので、入金を全てふるさと納税分とは考えません。
- どちらの手続きでも:翌年5〜6月ごろの住民税通知書で「寄附金税額控除」「税額控除」「摘要」などを確認します。市区町村分と都道府県分が分かれる書式もあります。
- 欄がまとめられているとき:調整控除や住宅ローン控除などと合算されていないか確認し、分からなければ1月1日に住所があった自治体の住民税担当へ尋ねます。
前年より給与や扶養が変われば、住民税の総額が前年より増えることもあります。「去年より税金が下がったか」だけでは控除の成否を判定できません。
根拠:仙台市:ふるさと納税の控除・還付状況の確認 / 横浜市:個人の市民税・県民税(前年所得と課税)
戻らない・少ないと感じたときの確認順
- ワンストップ特例なのに、口座への入金だけを待っていないか。
- 申請は寄附先に受理されたか。転居した場合の変更手続きや寄附先数の条件を満たしているか。
- 医療費控除などで確定申告をしていないか。確定申告をするとワンストップ特例は無効になるため、申請済み分も含めた全寄附を申告します。
- 退職・休職・転職で、その年の給与や控除が変わっていないか。昨年の年収で見積もった上限をそのまま使わないようにします。
- 申告が遅れた、内容を訂正したなどにより、住民税が後から変更される予定ではないか。所得税は税務署、住民税は自治体へ確認します。
ふるさと納税そのものは会社の年末調整では控除できません。すぐ戻るお金と考えて退職後の生活費を寄附に回さず、支払日と軽減時期を分けて計画しましょう。
あわせて確認する
制度の確認日:2026年10月25日。対象年度・加入先・自治体・離職理由によって条件が異なります。個別の税額や給付額は通知書と各窓口で確認してください。
参考にした公式資料
- 国税庁:ふるさと納税(寄附金控除)
- 国税庁:還付申告
- 国税庁札幌国税局:令和7年分の確定申告・e-Taxの案内(PDF)
- e-Tax:還付金処理状況確認
- 広島市:ワンストップ特例申請後の注意点
- 仙台市:ふるさと納税の控除・還付状況の確認
- 横浜市:個人の市民税・県民税(前年所得と課税)
案内の内容や条件は変わることがあります。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。